産科|佳ウィメンズクリニック|一宮市の婦人科・産科・漢方内科・美容皮膚科

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産科

産科|佳ウィメンズクリニック|一宮市の婦人科・産科・漢方内科・美容皮膚科

産科について

産科について

産科はお産という視点から、出産に伴う母体および子宮付属器(子宮や卵巣など)の変化、さらに子宮内の胎児の状態を診る診療科です。妊婦健診では、体重や血圧の測定、超音波検査、尿検査、血液検査などを行い、母体、胎児ともに問題がないかを定期的に確認します。ときにみられる、妊娠悪阻(にんしんおそ:つわりが悪化した症状)や、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、羊水過多症・過少症といった、妊婦特有の病気にも迅速に対応します。保健指導では辛いつわりへの対処法や生活上の注意点、マタニティーブルーへの対応といった精神面のサポートも行います。 すべての妊婦さんにとってお産は、赤ちゃんを授かったという喜びを感じる一方、身体面や生活面で不安を感じるものです。当院では健康的で、不安なく出産を迎えられるよう、一人ひとりに寄り添った医療でサポートいたします。

妊娠したかな?…と思ったらお早めに受診してください

生理が遅れたり、軽い吐き気など体調が変化していたり、妊娠検査薬で陽性反応が出たなど、妊娠したかな?と思ったら、ぜひ早いうちにご来院ください。
はじめての診察では、問診と尿検査に加えて内診や超音波検査を行い妊娠の判定を行います。

妊娠初期というのは妊娠14カ月の時期のことを指します(妊娠中期は妊娠57カ月、妊娠後期は810カ月)。妊娠初期の症状はおよそ妊娠35週あたりで現れ始めます。03週では基礎体温の高温層が続いたり、身体のだるさや熱っぽさを感じたりします。4~7週では予定月経が遅れる、乳白色のおりものが多く出るといった症状があります。8~11週では便秘気味になったり、足の付根がつったり、腰が重たく感じるようになることもあります。
妊娠初期は赤ちゃんの中枢神経や心臓といった重要な器官が形成されるとても大切な時期(器官形成期)です。この時期は葉酸を含む食物の摂取や体を温めることを心がけましょう。適度に体を動かすことも大切です。ただし無理はしないようにしましょう。また喫煙、飲酒、生肉やカフェインの摂取は避けましょう。

当院での妊婦健診について

当院は分娩施設ではありませんが、里帰り先の病院や分娩予約をした病院の許可があれば、当院で妊婦健診を受けることができます。当院で受けることができる妊婦健診は経過にもよりますが妊娠30週〜32週頃までです。それ以降は分娩予約をした施設での健診となります。
また、ご希望や症状に応じて適切な医療機関をご紹介させていただきますのでご安心ください。
胎内の赤ちゃんは週数に応じて発育し、それに伴い妊婦さんの身体も大きく変化してきます。妊婦健診では胎児の発育状態を診る超音波検査とともに、妊娠週に応じたさまざまな検査で、妊婦さんと赤ちゃんの健康をチェックします。
健診の際は、日常生活や食事のこと、日常での疑問や不安に思うことなど、何でも気軽にご相談ください。

妊婦健診の目的

  • 正常に妊娠が経過しているかの確認
  • 分娩時期の予測
  • ハイリスクな妊娠の早期発見と対応
  • 妊娠中の合併症などの予防と対応
  • 出産方法の決定
  • 胎児異常の診断
  • 保健指導

妊婦健診で行う主な検査

毎回必ず行う検査

  • 体重測定
  • 血圧測定
  • 尿検査

妊娠週数に応じて行う検査

  • 超音波検査
  • 血液検査
  • 内診 など

産科でみられる注意が必要な疾患

妊娠悪阻

主に妊娠初期にみられるつわりが悪化したもので、強い吐き気や嘔吐が続き、日常生活に支障をきたした状態のことをいいます。一般的なつわりよりも症状が重く、水分や食事が十分に取れないことが特徴です。悪化すると脱水や栄養不足が生じ入院加療が必要になる場合もあります。長期間の栄養不足・特にビタミンB1(チアミン)不足が続くと、ウェルニッケ脳症という重篤な神経障害を引き起こすことがあるため、早期の診断と治療が大切です。妊娠悪阻の治療法としては、生活習慣の改善、制吐剤などの内服、漢方治療、悪阻点滴などがあります。つわりの症状が強い場合は、無理をせず早めに受診するようにしましょう。

早産・切迫早産

早産とは、正期産(妊娠370日から妊娠41週6日までの出産)より前の出産のことで、日本では妊娠220日から妊娠36週6日までの出産を早産と呼びます。特に早い週数で産まれるほど、長期間の新生児医療(新生児集中治療室での治療)が必要となったり、赤ちゃんに重篤な障害が出てくる可能性が高くなります。ですから、早産にならないように妊娠中は定期的な健診を受けて、早産になりやすい状態の早期診断と予防が重要になります。

切迫早産とは、早産の兆候が現れ、そのままにしておくと早産になってしまうかもしれない状態のことをいいます。症状としては下腹部痛や子宮収縮(お腹の張りや痛み)が規則的・頻回に生じる、子宮口開大(子宮の出口が開いてきている)、子宮頸管長の短縮(子宮頸管の長さが短くなる)、性器出血などが挙げられます。切迫早産の治療の基本は安静に過ごしていただくことですが、症状によっては子宮収縮を抑える薬(子宮収縮抑制薬)を使用したり、原因の一つである細菌による感染の疑いがあれば、抗菌薬を使用したりする場合もあります。また状況や状態によっては予定よりも早く分娩施設にご紹介をさせていただいたり、適切な医療機関に母体搬送をさせていただくケースもあります。切迫早産は、適切な治療や生活習慣の改善によって防ぐことができるケースも多くありますので、症状が気になる場合には、お早めにご相談ください。

妊娠高血圧症候群

妊娠中に高血圧を認め、妊婦さんと赤ちゃんの健康に重篤な影響を及ぼす可能性のある産科のなかでも特に注意が必要な疾患の一つです。妊娠高血圧症候群の病型分類として、妊娠以前から高血圧を認める場合や妊娠20週までに高血圧を認める場合を高血圧合併妊娠、妊娠20週以降に高血圧のみを発症する場合を妊娠高血圧症、高血圧と蛋白尿(もしくは肝機能障害・腎機能障害・神経障害・血液凝固障害、赤ちゃんの発育不良などを含む)を認める場合を妊娠高血圧腎症と定義されます。主な症状は、高血圧、むくみ、タンパク尿で、悪化すると頭痛や視力障害、肝機能障害、けいれん発作(子癇:しかん)などを引き起こす場合もあります。治療は、塩分を控えた食事や安静、必要に応じて降圧剤(血圧を下げる薬)を処方します。重症の場合は、早めの分娩が必要となることもあります。妊娠高血圧症候群は、妊婦さんの約1020人に1人の割合で起こるといわれており、早発型と呼ばれる妊娠34週未満で発症した場合、重症化しやすい傾向があります。定期的な健診で早期発見・適切な管理を行うことがとても重要ですので、妊婦健診をきちんと受診し、気になる症状があれば早めに病院に相談しましょう。

前置胎盤

正常よりも低い位置(腟に近い側)に胎盤が付着し、胎盤が子宮の出口(内子宮口)を覆っている状態をいいます。通常分娩の際、赤ちゃんは胎盤より先に出てきますが、前置胎盤では胎盤が赤ちゃんよりも下(腟)側にあるため、先に胎盤から出てしまいます。そうなると胎盤が出る時に大出血を起こし、母子ともに命に関わります。こうしたリスクがあるため前置胎盤の場合には、ほぼ帝王切開分娩となります。ただし、妊娠早期に超音波検査で前置胎盤が疑われても、妊娠が進むにつれて子宮が大きくなると、徐々に胎盤の位置が上にあがり、最終的に前置胎盤でなくなることも少なくありません。ですから、妊娠中期頃までの仮の前置胎盤は過度な心配はいりません。症状としては、妊娠後期に突然の無痛性出血(警告出血)が起こり、時には緊急帝王切開が必要となります。妊婦健診で前置胎盤と診断された場合には、妊娠32週までに適切な医療機関をご紹介させていただきますのでご安心ください。

妊娠糖尿病

妊娠中にはじめて発症した糖代謝異常(血糖値が高くなる疾患)を妊娠糖尿病といいます。妊婦さんの約10人に1人が発症するとされており、妊娠中のホルモン変化によりインスリンの働きが低下することが原因とされています。妊婦さんが高血糖状態になると、お腹の赤ちゃんも高血糖になり、さまざまな合併症が起こります。妊婦さんには、妊娠高血圧症候群、羊水量の異常、肩甲難産、網膜症・腎症およびそれらの悪化のリスクがあり、赤ちゃんには、流産、形態異常、巨大児、心臓の肥大、低血糖、多血症、電解質異常、黄疸などのリスクがあります。とくに肥満や糖尿病の家族歴のある方、高年妊娠などはハイリスクとされていますので、定期的な健診で早期発見・適切な管理を行うことがとても重要です。妊婦健診をきちんと受診し、気になる症状があれば早めに病院に相談しましょう。

マタニティーブルー

マタニティーブルーは、出産後の女性の3050%が経験するといわれています。産後数日から2週間程度のうちに、涙が止まらない、イライラ、落ち込みといった精神症状が出現します。人によっては、情緒不安定、眠れない、集中力がなくなるといった症状も出ることがあります。個人差はありますが、多くは一過性で、産後10日程度で軽快しますので、過度に心配することはありませんが、放っておくと産後うつに繋がることもあるので注意が必要です。原因としては、急激な女性ホルモン(エストロゲン)の低下など内分泌環境の変化に伴って症状が現れると考えられています。対策としては、休息をとり、無理をせず周囲の助けを借りることが大切です。パートナーや家族に気持ちを伝え、サポートをお願いしましょう。症状が長く続く場合や悪化する場合には、早めに病院に相談することで、安心して育児に向き合えます。産後の心のケアも大切ですので、お困りの際はお気軽にご相談ください。

産科で行われる検査

超音波検査

超音波検査は高周波音波を利用して体内を視覚化し、臓器に異常がないかを調べる検査で、検査時に痛みがなく被曝もしないため妊婦さんにも安心して受けていただくことができる検査の一つです。妊婦健診で行う超音波検査(エコー検査)は主に赤ちゃんの状態をチェックする経腹超音波検査と、主に妊婦さんの子宮(特に子宮頸部)や付属器(卵巣・卵管)の状態をチェックする経腟超音波検査の二種類があります。経腹超音波検査は診察室で、経腟超音波検査は内診室で行います。

経腹超音波検査では、赤ちゃんの推定体重や向き(逆子チェック)、羊水量、胎盤の位置を確認します。赤ちゃんの骨格や心臓・内臓の状態など身体内部まで観察することができます。3次元動画像は、赤ちゃんの表情や動く様子をリアルタイムに観察することができます。あくびをする瞬間やまばたき、口を動かして羊水を飲んでいる様子なども観察できることもあります。

経腟超音波検査では、妊娠初期には子宮や付属器(卵巣・卵管)に異常がないか、妊娠中期には子宮頸部の長さ(子宮頸管長)や、胎盤の位置の確認を行い、切迫早産や前置胎盤を疑う所見がないかをチェックします。

出生前検査

出生前検査は、赤ちゃんが持って生まれてくる可能性のある病気について妊娠中に確認・予測をする検査で、遺伝学的検査と形態学的検査があります。出生前検査は任意であり、受けるかどうかはご夫婦の判断となります。出生前検査は妊娠週数により受けられる検査と受けられない検査があります。検査を受けるか迷われている場合でも、まずはお早めに専門外来でカウンセリングを受けていただき、医師と相談しながら納得のいく選択をしましょう。詳しい情報はクリニックまでお気軽にお問い合わせください。

  • コンバインドテスト(母体血清マーカー+精密超音波検査:NT測定) 
  • クアトロテスト(母体血清マーカー) 
  • 初期超音波スクリーニング検査
  • 中期/後期超音波スクリーニング検査